«前の日記(2007-07-13 [金]) 最新 次の日記(2007-08-01 [水])» 編集




過去の日記
<< 2007/07/ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

2007-07-23 [月] 尾瀬をなめたらいかんぜよ!

_ 7月21日、22日で尾瀬に行ってきました。

前日の天気予報では、2日間とも「曇り時々雨」

「む〜、これは雨対策をバッチリしてゆかないと・・・。」と思い、

用意してあったリュックの中身を全て出してパッキングし直し。

逸る気持ちと自分の体力に不安を感じながら就寝、

_ 翌朝、6時30分に新宿に集合。

三々五々、メンバーが集まり始め7時には全員集合。

_ 先週は台風だったし、今週は夏休みの初日。さぞ混んでいるんだろうなと覚悟を決めてチャーターしたバスに乗り込みいざ出発!

_ 実は、このメンバー年に何回か集まって友好の輪を深めている。

今年の春は、桜を見に長野県の高遠まで夜行日帰りで出掛け、この尾瀬旅行は今年の企画第2弾。

毎年夏に開く、「歩く会」の3回目なのです。

3年前の富士登山、昨年の上高地、そして今年の尾瀬。

出席者の顔ぶれも多彩で、小学生や主婦、大学の先生、整体師等等

年齢も下は11歳(小6)から上は73歳まで、平均は、60歳くらいかな?総勢27名。

_ 10時過ぎに無事、尾瀬戸倉に到着。

_ ここで、乗ってきた大型バスにお別れし、シャトルバスに乗り換え【鳩待峠:はとまちとうげ】に向かいます。

自然保護の為、一般の自動車の乗り入れが禁止されているのと、

道が狭い為、大型のバスでは通行できないからです。

鳩待峠に着くと、霧の中(と言うより雲の中。標高1600mありますから)天気予報通り雨も降ってきた、あわててカッパを着込み準備運動をして、

_ 3.3km先の【山の鼻】に向かって11時過ぎに出発。

しばらく歩くと雨はやみうす曇に、一時は青空まで出てくる・・・。こうなるとカッパは暑い。

実はこのメンバーの幹事長、スーパー晴れ男で降ってる雨も止めるほど強力。別名、お天気大明神。

しかし、いつ降るか判らないのでカッパの上着だけ脱いでひたすら歩く。

道は、ずっと下り。3.3kmで200m下りる。

ん?尾瀬って平らなんじゃなかった?と思われる方も多いと思いますが

尾瀬は盆地なんです。

良く見る下の写真の様な光景は、苦難の先あるのでした。自分の無知が恥ずかしかった。

尾瀬が原の木道とニッコウキスゲ 山ノ鼻で昼食を摂り、一休みして出発! ほんとにありました。 →の写真の様な光景が、 「!!!絶景だ!!!」と感動しつつ 歩くこと8km、途中 休みながら 写真を撮りながら

_ 4時半過ぎに【見晴】地区の山小屋に到着!。

標高1400mくらい。

到着寸前に、俄かに曇り雨が降ってきました。

_ どうも大明神、元気がなくなると神通力は発揮できないようです。

しかし、大して濡れずに山小屋にすべり込み。

_ お風呂に入ってご飯を食べて、サッカーの日本VSオーストラリアをテレビで見て(でも、最後までは見られませんでした。山小屋は9時消灯なのです。山小屋のお姉さんに見ている全員で「お願い!最後まで見せて」と言いましたが一言「ダメです。!」とキッパリ言われ皆さんトボトボと自室へ引上げました。)

_ 9時10分ごろ本当に電気が消え消灯。(山小屋は自家発電なのだそうです。)

普段なら仕事してるか、飲んでる時間ですがこうなると、寝るしかありません。

_ 富士山の山小屋に比べると、布団は1人1枚あるし石鹸は使えないけどお風呂はあるしで天国です。

イビキと格闘しつつも、いつの間にか寝てしまいました。

_ 翌朝4時過ぎに物音で起こされる。

「うぁ〜、みんなもう起きてる!」

朝食を摂り、身支度を整えて山小屋の前に集合。

記念写真を撮って、準備運動をして

_ 7時に20名が尾瀬沼に向かって出発。

_ 尾瀬沼に向かう峠の急な登り坂

7名は鳩待峠に戻り【大清水:おおしみず】で合流することにしました。今日の工程のほうがハードです。

山道を上って下りて標高1665mの尾瀬沼の畔(ほとり)のビジターセンターに着いたのが10時過ぎ、チョット早いけどここで昼食。

_ 目の前に広がる尾瀬沼を見ながら、山小屋で用意してもらった、おにぎりを頬張る。

ペットボトルに湧き水を補給。手が痛くなるほど冷たい!

ここで、この会のメンバー全員に「暑中見舞い」のはがきを出しました。

全部で120枚。ここまで持って来るのも大変だけど、ここの消印がポイントですから。^^;

尾瀬沼

_ 11時前には、ビジターセンターを出発。

途中、完全に晴天、、、アッチィ〜〜〜!大明神、パワー全開です。

_ また、山を登って下りて【一ノ瀬】の休憩所に着いたのが1時半。

_ ここからは、ゆる〜〜〜い平坦な砂利道の下りを3.3km

足の速い人、遅い人。元気な人、足の痛い人 様々ですが一本道なので迷う心配は、ありません。

私は幹事ですので しんがりを勤めみんなの後から付いて行きました。

もうそろそろ、【大清水】かな?と話していたらポツポツと雨が落ちてきました。

「ん?雨? じゃ〜大明神は大清水に着いたんだな。もう少しでゴールだから頑張ろう!」と声を掛けます。

_ 5分も歩くと本当にゴ〜〜〜〜ル、2時半でした。「恐るべし!大明神!」

鳩待峠に戻った人達とも無事合流し、再会を喜び合いながら大清水を出発。

_ 途中、温泉に入って汗を流し、20時過ぎに無事 新宿に帰ってきました。

_ 尾瀬の木道は雨で滑って転ぶし、崖から落ちそうになる人はいるし、でしたが(両方とも私のことです。トホホ)無事帰ってこられて何よりでした。

_ とても、楽しい旅でしたがつくづく都会生活の便利さの上に慣れきっている私達の生活を考えさせられる事の多い旅でした。

_ 尾瀬は、水が豊富なのでお風呂には入れますが石鹸・シャンプーは使用禁止、歯ブラシも磨き粉の使用はダメ。トイレは有料制(チップ制)で生活排水は全て浄化槽でキレイにしてから流します。

電気は全て自家発電(燃料も食料もヘリコプターで上げるそうです)。携帯電話も通じません。ゴミは全て持ち帰りです。

ここまで、徹底しないとこの自然は維持出来ないのだそうです。

それでも、年々ニッコウキスゲの数は減少し昔の10分の1しか咲いていないそうです。

_ また、昨夜途中で見られなくなったサッカーの結果を聞いたのは、大清水でした。

朝からみんなが気になっていた事がここで解決ですが、情報とは、こんなに脆いものなのか。知りたい事が意図も簡単に手に入る我々にとって、情報が入らない事がこんなにも不便な事なのかと痛感しました。

_ 自然の脆さ、人間の傲慢さを思い知らされました。

_ そしてメンバーの一人が帰りのバスの中で言っていました。

「最後の3.3kmの道は辛かった。終わりの方はもう自分の事しか考えられなかった。この状況の中で他人の事を考えられない自分の未熟さを思い知らされた。」と

_ 自然を慈しむ心、他人を思いやる気持ちを学んだ旅でした。

_ それにしても、60歳を過ぎた方々のなんと元気なこと・・・

感服します。

_ さてさて来年は黒部とか。。。(ま)

お名前:
E-mail:
コメント: